加工範囲:1200×900×150mm 三軸ACサーボモーター制御
精密ルーター彫刻機APR1200Sの特長
精密ルーター彫刻機APR1200Sの特長を挙げてみますと
- 一般エレベータで搬入出来る、ちょうど良いサイズ感
- 材料センサーが素材の厚みバラツキをカバー
- 36000rpm(1.5kw ER11)/24000rpm(2.2kw ER20)水冷スピンドルを用途に合わせて選べる
- 円筒ホルダーでスピンドルの位置高さを±60ミリまで可変
- ワンタッチ工具長測定
- ボールねじとLMガイドを防塵カバーで全面保護
- オプションでアルミ合金製クランプテーブルを装着可
- 硬質樹脂製バキュームテーブル
ルーター彫刻機とレーザー彫刻機は同じような加工ができるものと思われがちですが、実は両者の間には補完関係を持ちながら大きな違いがあります。
私的な業況感に基づいて作成したものですが、看板制作のうちデザインと取り付け施工の仕事を除いた製作工程だけを分類するとおよそこんな感じのチャートが作れます。
バルーンの大きさは仕事量、縦軸が付加価値すなわち販売価格、横軸が加工にかかる時間と難易度ですが、中心線を境に左がレーザーやプリンターの仕事、右がルーターの加工であることに気が付かれますでしょうか?
ルーターにしか加工出来ない素材
ポリカーボネート、低発泡塩化ビニル、アルポリ、真鍮、ボンデ板、ステンレス深彫、木材削り出し
レーザーの方が簡単に加工出来る素材
看板業界ではアクリルストレートカットと木材の表面彫刻くらいがメインになります。
レーザーとルーターを組み合せることで付加価値の高い加工が切ることは他のコラムでも取り上げていますが、加工出来る素材の範囲はルーターの方が圧倒的に広く、それだけ付加価値の高い儲かる仕事が出来る訳で、例えばコロナ禍も収まりつつある中で、円安とも相まって外国人の旅行者は急速に増えつつ有ります。
外国人が訪れる土産物店、旅館、飲食店、休憩所、和菓子屋、漬物屋、陶器店、呉服屋、装身具店など、彼らが和のテイストを求めて来店するとして、フルカラー印刷のLED透過パネルに惹かれて来るものでしょうか?
ここはやはり、古風な木彫り看板や工芸志向の強い和風看板がいちばん目を引くのではないかと想像してしまいます。
デザインだけ和の雰囲気を出してフルカラー印刷と言う手も有りますが、ホンモノの素材感を活かすのが一番手っ取り早く目立つモノが出来ますし、かつフェイク素材にお金をかけるより安上がりです。
天然木は形状や色、木目など様々な美的要因を持っているうえに、屋外で使用することでそれなりに風格をそえる経年変化を楽しむことができます。
しかし天然素材を看板に仕立てるにはいくつかのハードルが有るようです。長期保管による捻れ、反り、歪み、厚みが一定でないことは、加工の深さや幅を一定に維保つ上で妨げになります。
捻れや反りはクランプで固定するときに多少の矯正は出来ます。
どちらかが薄くて表面が傾いている場合は材料の下に隙間板を挟んで上面を水平に保つことも出来ます。
しかしそれが本当に水平フラットに近いかどうかを確認するにはダイヤルゲージ等を使うためとても手間がかかります。
特にスピンドル周りに集塵ユニットを取り付けてある場合など、工具の取り替え作業だけでなく、刃先のZ原点合わせもとても煩雑なものになります。
スピンドルと独立した材料表面センサーを搭載したAPR1200Sは、これら毎日の加工に付きまとう煩雑な作業を省略して誰でも手早く加工を始めることを可能にしたルーターです。
小型の卓上機と大型の木工ルーターの間には大きな隙間あり、その隔たりを埋める機械は多くのユーザーから待ち望まれていました。
防塵対策について
中国製の大型ルーターや組み立てキットの彫刻機等はほとんどガイドレールやボールねじがむき出しで木屑や切り粉等に対して無防備のモノばかりです。
また木工ルーターのほとんどが100分の1ミリステップで制御されており、硬いもの、とりわけ金属素材などの加工には不向きでしたが、本機は1,000分の1ミリ単位で制御されているため細かい部分まで表現したい時に極細刃の動きが生きてきます。
APR1200Sは、大きな卓球台をたたんで仕舞う時のように、人力で縦に起こせばエレベータに載せられるほどコンパクトになって、キャスターで自走できる様に設計されています。
重い加工テーブルはねじ止めだけで組み立ててありますからいったん取り外して本体をいったん軽くした上、ガイドレール後端部にキャスターを取り付けて立てれば自走出来る構造です。
これなら今まで搬入ができなかったフロアにも対応出来るためユーザーにとっても画期的です。
これなら引っ越しの時も大掛かりな搬出作業が必要としないので将来的な負担も気になりません。
保守契約について
APR1200Sは本格的なプロ用の機材ですから常に最高のコンディションをキープする必要があります。
そのため予め消耗する部品の交換サイクルを見越したうえで定期訪問と交換、点検作業が一体になった保守契約がご導入時から必須となっています。
保守契約はすべての交換部品代、交換技術料、調整費用が含まれていますから、契約期間内に不意の出費が発生することは有りません。
APR1200Sは近日発売ですが、発売日や販売価格が決まりましたら、当社のホームページで公表する予定です。
その日をお楽しみに、時々当社のホームページをのぞきに来てください。
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