白っぽい木をレーザーで焦がして文字やイラストを表現するのは、初歩的なレーザー加工の一つなので、レーザー彫刻機の操作を覚えたら誰にでも簡単にできます。
このコラムでは、それよりも一歩進んだ彫刻をご紹介いたします。
木製の屋外サイン
韓国などで、木製の屋外サインでよく見られるものに、アクリル絵の具とレーザー彫刻を組み合わせた事例があります。
単にレーザーで焦げ目を入れるだけの彫刻と比べて、アクリル絵の具を用いるので、カラフルなイラストを入れることができ、甲板のアピール度が高まります。ペイントの入れ方によっては、グラデーションも演出することが可能です。
それでは、レーザー彫刻機ZING16を利用して、アクリル絵の具でペイントをした屋外サインの製作方法をご紹介いたします。
レーザーで輪郭をマーキング
まず生地の状態の硬めの白木、樫とか楢、ブナなどの表面にレーザーのカットモードで輪郭だけをマーキングします。
この彫刻では、あくまでも次に行うペイントのためのマーキングですので、レーザー出力は低めで行います。
アクリル絵具
次にそれぞれの領域にアクリル絵の具で大まかなペインティングを施します。
このとき塗り絵をするように、はみ出しに注意して筆を運ぶ必要はありません。大胆にはみ出しながら色入れをしてください。
マスキングテープを貼って再度レーザー彫刻
ペイントがよく乾いたらマスキングテープを上面に貼り付けます。
もう一度レーザー彫刻機にセットして、今度は背景になる輪郭の外側部分をすべてレーザー彫刻して、掘り込みを入れます。
掘り込みができました。文字やイラストの部分が浮かび上がっています。マスキングテープをはがしたら完成です。
マスキングテープをはがすときは、ガムテープなどを上から貼ってはがせば細かい部分も一度にはがせます。
きれいに仕上げるコツ
レーザーパワーのレベル設定で、領域内外の高低差や背景の焦げ加減が変わることはご理解いただけると思いますが、最初から強めのレーザーパワーで彫刻すると出来上がりの調整が効かないので、最初は弱めのレーザーパワーから試しましょう。
レーザー彫刻機の使い方に慣れていない方は、テスト用の材料で試験を行ってから、本番のレーザー彫刻をすることおすすめいたします。
テクノロジックでは、彫刻機メーカーの老舗として、さまざまなレーザー彫刻の手法を開発しており、当社にてレーザー彫刻機をご購入いただいたお客様に、ノウハウや商材をご提供しております。お気軽にご相談ください。